ウサギツメダニ。

さあ、正体も分かった、検出もできた、
となると次はやっつけなくてはいけないわけですが
ここにもポイントがあります。
ウサギツメダニは卵〜幼(若)ダニ〜成ダニの全ステージを
ウサギの体表で過ごすわけですが

薬剤を投与した場合、幼(若)ダニと成ダニは速やかに駆除されますが
卵は非常に安定した状態ですので薬剤が効かない、もしくは抵抗性が強く
駆除しきれないということがあります。
そのため卵が孵ってから繰り返しの投与が必要になってくるのです。
ここでまたポイント。
ダニの生活環を考えなくてはいけません。
生活感ではありません。生活環、ライフサイクルです。
薬剤でやっつけにくい卵がいったいいつになったらダニになるんだということです。
カブトムシで考えてみましょう。
カブトムシは夏に成虫がいます。樹液を吸って短い生涯を終えるのですが
卵は土の中にいて、数週間で孵化します。幼虫は腐葉土を食べて
脱皮を繰り返して大きくなっていきますが、冬は幼虫のまま土の中です。
翌春にさなぎになって(これを完全変態といいます)夏にカブトムシとなって土の中から出てくるのです。
一年かかるんですね。世の中にはもっとかかる種類もいます。
モンシロチョウをいつでも見かけるのはこの生活環が短いのです。
さあ、ウサギツメダニに戻りましょう。
ウサギツメダニの生活環は約3週間〜5週間です。
もうわかりましたか?
薬剤は一回目を投与したら二回目は約3週間後ぐらいに投与するのが良いのです。
これは教科書でも推奨されている治療法です。
さあ、長かったツメダニもいよいよ終盤です。
ちょっと盲点を解説します。
続く!