2021年12月16日

膿瘍と闘う (12/16 ウサギ) 

BUNNY GRASSです。










ウサギの膿瘍は難治性で

とてもとても厄介な病気の一つです。





体表にできる膿瘍

耳の付け根にできる耳根部膿瘍

顏にできる顎下膿瘍や眼窩膿瘍

おなかの中の腹腔内膿瘍

胸の中の胸腔内膿瘍や肺膿瘍




発生する部位によって名称は異なるものの

どれも治療が難しいことは変わりません。











PC100536.JPG






まずウサギの膿はドロッとしていて固いのです。

ここに薬がなかなか浸透しません。





膿は通常はばい菌ですから抗生物質を使用したいのですが

この使用にもウサギは制限があります。

おなかの菌までやっつけてしまうと

それだけで命に関わりますから

抗生物質の量やその種類の選択は慎重にならなければなりません。

よく言われがちな、処方がないのに薬の使用は厳禁

なんて表現はこの辺りがおおもとにありそうですね。





そして膿瘍の本体たる膿瘍壁。

膿を囲っている壁ですが

これがとても頑丈です。

膿は体外へ出て行ってほしいのですが

その強固な壁がそれを障害します。

この壁が本当に厄介で

内部の膿が外へ出て行かないのに

外側からのくすりの侵入を阻止します。




この辺りがなかなか治らない素因といえるでしょうが

それでも頑張って治るケースはあります。

時間がかかることもあり、治療計画がとても大切なので

かかりつけの先生と相談してください。






posted by BUNNY GRASS at 00:00| Comment(0) | ウサギ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする