男のコのウサギの精巣腫瘍を診る機会が
明らかに増えています。
腫瘍はやはり高齢になると増えてきますから
寿命が延びてきたことも一つの影響かもしれません。
ウサギの精巣腫瘍はほとんど症状がありません。
日常何も問題がなく生活を送ることができます。
じつはここがポイントです。
症状がないので発見が遅れがちになってしまうのです。
どこかから血が出ている
という症状で来院するウサギの中の
何割かがこの精巣腫瘍です。
大きくなった陰嚢の表面が擦れてしまったり
切れてしまったり、
ウサギ自身が咬んでしまったりすることがあります。
この出血はなかなか止まらないので
早急な処置を要します。
女のコの子宮疾患と異なり、
ネット上とかで出回っている情報が
診察室の実際と乖離している分野の一つとも言えます。
犬では前立腺疾患や会陰ヘルニアなど
予防しておくべき疾患が知られていますが
ウサギはほぼ報告がありません。
そのため病気は少ないと認識されているように感じます。
去勢手術を悩まれている方は一度ご相談ください。