ウサギの不正咬合は
・伸びた歯が組織を傷つける
・痛くて食べられない
というのがもっとも一般的な病態です。
ですから
・伸びてしまった歯を切る、削る
・傷ついてしまった組織を修復する
これがセットです。
(うっ滞を二次的に引き起こしてしまっていたら
そちらの治療も必要になります。だからこそ上記二点で済むように
早期治療が重要なのです)
ところがこんなケースもありました。
ウサギの口の中です。のぞきこんだところ。
最深部に深い傷が見えます(青マル部分)。
それなのに傷を付ける伸びた歯が
この画面ではどこにも見当たりません。
これだといくら専用のカッターを口の中に挿入しても
無意味です。切る歯がないんですから。
こういう場合は麻酔をかけてでも
くまなく歯をすべて観察する必要が出てくることもあります。
診断と治療を同時にやるのです。
保定時間、麻酔時間、診断から治療まで。
ウサギはスピードが命です。
ヒトの救急救命医も常にそうなんじゃないかと思います。